純愛バトラー
「女神様! 女神様が降臨なされた!」
「まさか、沖縄のビーチで旧スク水少女に出会えるなんて……!」
「おれ……、海に来てよかった! ううう……」
「しゃ、写真撮らせてください!」

 絵理を取り囲んだ男どもは、それぞれ自分の世界に入ってしまったらしく、絵理を崇めたり、感涙にむせび泣いたり、撮影許可を求めたりと忙しい。

 おいおい。ここにいる奴ら全員マニアかよ。

「わ~。えりちゃん大人気だね~☆」

「全く羨ましいとは思わないけど、ちょっと悔しいわ……」

 いつの間にか小雪と千沙子もこちらに来ていたらしい。

 当の絵理は、囲んでいる男どもに対してひたすら困惑し、対処に困っているようだった。
< 108 / 401 >

この作品をシェア

pagetop