純愛バトラー
 ラストゲームという事もあり、場を妙な緊張が包む。

 一つでも上の順位になれるように、それぞれが真剣にゲームに没頭し、順調に手札を減らしていった。

 そして、再び青司の手番になった時、事件は起こった。

「Jのフォーカード。革命かつ上がりです」

「「「「えぇえぇぇぇええ!!」」」」

 終了間際の超展開に、残りのメンバーの叫び声がハモる。

 革命により、一気にカードの力関係が逆転し、オレの手持ちの最強の上がり札が、最弱のクソ札へと変貌した。

 いや、そんな事は些細な事だ。
 問題は……。

「ええと、確か叢雲君は大貧民でしたよね? それが一位上がりで大富豪になりますから、都上がりのルールが適用されて……」

「ふむ。順位逆転で、ゲーム終了か」

「きゃーー☆ すごいすごーい!」

 そう。都上がりのローカルルールを適用していた為、大貧民が大富豪になった暁には、今までの順位が逆になるのだ。

 で、これがラストゲームだから、強制的な順位決定によりゲーム終了、と……。
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