純愛バトラー
「うわあああああ! マジかよおおおお!」

 大富豪から一気に大貧民に転落して、オレは今晩、他のメンバーの下僕になる事を余儀なくされた。

「んっふっふ。切り札は後に取っておくものですよ」

 反面、大貧民から一気に大富豪にのし上がった青司は、勝ち誇った顔で上機嫌だった。

 ゲームもお開きになり、後片付けをしている時に、不意に小雪が言った。

「そういえばせーじ君、『このゲームに勝ったら告白する』って言ってたよね?勝ったんだからしちゃいなよー!☆」

「そうねぇ。一度口に出した事は守らないとね。男に二言はないでしょ?」

 珍しい事に、千沙子まで小雪の告白コールに乗っかった。
 死亡フラグという名の冗談だって解ってるくせに、二人ともそれを承知でからかっている。

 だが青司のことだ。のらりくらり別の話題に切り替えて、はぐらかして終わりだろう。
 第一、彼女が居るらしいしな。
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