純愛バトラー

真夏のノクターン

 リムジンの一件でタガが外れてしまったのか、別荘生活はまさに豪遊と言っていい状態だった。

 プライベートビーチは透明度も高く、スキューバダイビングすると一面の珊瑚礁と熱帯魚が鑑賞できた。

 部屋は一人一人に個室があてがわれ、欲しい物は、頼めばすぐに持って来てもらえた。

 夕食は伊勢村家お付のシェフによる、新鮮な魚介料理。勿論、注文すれば沖縄の郷土料理も出てきた。

 プレイルームには紫檀のビリヤード台が置かれ、正面の壁には103インチのプラズマテレビが設置されていた。

 夜は映画を見ながらビリヤードに興じ、喉が渇けばお付のメイドさんが好みの飲み物を運んできてくれる。
 相変わらず酒類は厳禁だった。
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