純愛バトラー
「か……からかいおったな! このたわけっ!
 表へ出ろ、そこへ直れ!」

「ここもう表だけど」

「そんな事は解っておるっ!」

「言ってる事が支離滅裂だよ」

「誰のせいだと思っておるか!」

 ぜーはーぜーはーと息を荒げながら青司を言及しようとする絵理の様子に耐えられなくなったのか、小雪が大声で笑い出した。

「あははははは!
 えりちゃんかーわーいーいー!」

「へっ!?」

 そんな小雪に虚を突かれたのか、絵理は間抜けな声を出して固まった。
 小雪はというと、絵理の方を向いて背伸びをし、いい子、いい子♪ とでも言いたげに頭を撫でている。
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