純愛バトラー
 現在でも続けているのは茶道、華道、古武術くらいだが、以前はもっと多かったらしい。

 そんな状況なら、不満の一つも出てくると思うのだが、絵理からそんな様子は全く感じられなかった。

 習い事はそれなりに楽しんでいるようだし、読書に至っては娯楽と言い切っていた。

 読書が娯楽、という人は多いと思う。
 だが、それを差し引いても、読んでいる本がダンテの『神曲』とか、プラトンの『国家』とか、教科書に出てきそうなタイトルの本ばかりで、本当に娯楽になっているのかと首を傾げたくなる。
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