純愛バトラー
「二人分? オレの他にも誰かいるのか?」

 離れに戻った時に他の来客の姿はなかった気がするのだが。まさか、実は青司が来てるなんてオチじゃないだろうな……。

 好きな女と一つ屋根の下で恋敵と雑魚寝とか、悪趣味すぎるシチュエーションだ。

 オレの質問に対し、絵理は不機嫌な表情を隠さずに言い返した。

「元は私の寝床だ! まさか私を追い出して一人でのうのうと寝るつもりではあるまいな?
 さすがにそれは許さぬぞ」


 …………………………。


 あの。
 すごく……嫌な予感です。
< 241 / 401 >

この作品をシェア

pagetop