純愛バトラー
「会長、顔がにやけてますよ」

「メイド服は男のロマンらしいですからね。
 もっとも、草薙先輩にそういう趣味があったとは僕も知りませんでしたが」

 青司の冷ややかな指摘と、長船のフォローになってないフォローが入った。

「メイド服が好きなの。ふぅん……」

 千沙子の視線が心なしか痛い。

「いや、別にメイド服が好きという訳では……」

「あらそう? 遠慮しなくてもいいのよ?
 そういえば、私の屋敷にはメイドいっぱいいたわね。さぞ目の保養になったんでしょうね。ホホホ」

 ナゼ笑う。そしてナゼ殺気立つ。
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