純愛バトラー
「3‐Aの出し物、何ですかコレ。『バトルヒロインショー☆美少女戦士ラブリーキュアーズ』??」

「タイトルからして、女性キャストによる殺陣(たて)がメインの演劇といったところでしょうか。
 いささか三年生の精神状態を疑うような、常軌を逸したタイトルではありますが、クオリティと集客数によっては化ける可能性がありますね」

 3‐Aは紛れもない、オレと千沙子が所属するクラスである。

 青司がオレを心配そうに見やった。

「会長……。
 メイド服だけじゃなくてこんな趣味まで……。
 俺の理解を超えた、遠い所へ行ってしまったんですね。それとも、元からですか?」

「んなワケあるかっ!
 第一、それを決めてた頃、オレは担任から頼まれた雑用や文化祭用の書類作りしてたから、その場にいねえし!」

 そのやり取りを聞いていた千沙子が、やれやれと溜息をついてぼやいた。
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