純愛バトラー
「……どーすんだ、アレ」

「さぁ」

 千沙子を超音波製造機にした元凶は、オレにすがすがしいほど無責任な返答をよこした。

「すごーい、窓ガラスが共鳴起こしてるよ~。割れないといいねえ」

「どうでもいいが、生徒会室で哄笑するのはやめてほしいものだ。会議に集中できん」

 絵理の一言に、オレ達は顔を見合わせて溜息をついた。

「なんか、もう面倒だから適当にOK出してさっさと終わらすか」

「……そうですね」

 千沙子の高笑いをBGMにして、オレ達は黙々とサインと認証印を押す作業に戻った。

 カリカリ、ぺたん。
 カリカリ、ぺたん。
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