純愛バトラー
 応援という名目の元、デートの様子を他のヒロイン達が出歯亀しているあたりで、げんなりしてきた。


 ……ほんとに、誰だよ、脚本書いた奴……。


 しかし、演劇による非日常空間とは恐ろしいもので、冷静に見ると痛い脚本でも、役者や舞台装置がしっかりしているとそれなりに面白く感じてしまうようだ。

 いよいよクライマックスの戦闘シーンになり、ブラックウィドウが登場した時に歓声が上がった。

 迫力のある高笑いと共に、黒と赤を基調としたボンテージ風の衣装を完璧に着こなし、鮮やかな鞭捌きでヒロイン達を翻弄するブラックウィドウ。

 他のヒロイン役の女生徒もよくやっているとは思うが、残念ながら役者が違う。
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