純愛バトラー
 客がはけ、扉を閉め切った後で、オレもセイラもその場にへたり込んだ。

「お疲れ様でした―――――!!!!」

 委員長が万感を込めて叫ぶと、周りから拍手が上がった。

「ここまで……盛り上がったのは……お二人の…おかげです……。本当に……ありがとう……」

 マコがねぎらいの言葉と共に、オレと青司にアイスティーを手渡した。

 そう言われてみれば、あれからずっと飲まず食わずでメイドをしていた。テンションを上げっぱなしだったせいか、疲労がやたらとたまっている。

「逃げた奴、結局戻ってこなかったな。
 ところで、指名数はどっちの方が多かったんだろうか」

 青司が思い出したように言うと、絵理が不思議そうに青司を見た。
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