純愛バトラー
アフタヌーン・ティーを君に
青司が改めて絵理の離れにやってきたのは、春麗らかなエイプリルフールの日だった。
今日は、絵理の誕生日。
奇しくも、オレが初めて絵理に出会ったのもこの日だった。
離れの窓から見える桜は、あの日のように満開に咲き誇り、新たな門出を祝福しているようにも見える。
「しかし、絵理さん養父の前で、いきなりビジネスの話始めてビビッタ」
話をつけに行った日のことを思い出したのか、青司はしみじみとつぶやいた。
「政略結婚の主な目的は、コネクション作りだからな。婚約予定だった相手方よりも、魅力的な条件を出せば、反対される要素を低減できると踏んだのだ」
絵理は事も無げに言っているが、その発想はなかなか出て来るものではない。
今日は、絵理の誕生日。
奇しくも、オレが初めて絵理に出会ったのもこの日だった。
離れの窓から見える桜は、あの日のように満開に咲き誇り、新たな門出を祝福しているようにも見える。
「しかし、絵理さん養父の前で、いきなりビジネスの話始めてビビッタ」
話をつけに行った日のことを思い出したのか、青司はしみじみとつぶやいた。
「政略結婚の主な目的は、コネクション作りだからな。婚約予定だった相手方よりも、魅力的な条件を出せば、反対される要素を低減できると踏んだのだ」
絵理は事も無げに言っているが、その発想はなかなか出て来るものではない。