純愛バトラー
「んで、もう一人入ってくる子の情報はぁ、じん先輩には言う必要ないかなぁ? 多分小雪よりよぉく知ってるよね? なんたって、じん先輩のご主人様だもん♪」

 大きな瞳をぱちぱちさせながら、オレにいたずらっぽい視線を送る。

 主席と次席が生徒会役員って事は、もう一人は絵理なわけで。

「なんかねー、女の子なのに戦国時代の人みたいって言う噂だよ☆ そんな面白そうな子の執事なんて、じん先輩が羨ましいなっ♪」

 面白くない! あのエキセントリックな思考について行くのは大変なんだ!

 そんなオレの心の叫びは露知らず、小雪は「にゃはは♪」と能天気に笑っていた。
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