純愛バトラー
「らめぇ、もう許してぇ。でないとあはははっ! 本当に、くっ! 笑い死にっしちゃうからあははは!」

 笑いながら懇願する小雪を、絵理は必死に介抱しようとするが、かえって逆効果になっている。

 携帯を取り出して119番しようとする絵理を必死で止め、なおも介抱しようとする絵理を小雪から引き剥がしたところで、またもや生徒会室のドアが開いた。

「揃いも揃って一体何をやっているんですか」

 日直の仕事が終わってやってきた、長船裕祐(おさふねゆうすけ)の思い切り冷めた一言で、「烏丸小雪笑死未遂事件」は終結を迎えたのだった。
< 51 / 401 >

この作品をシェア

pagetop