純愛バトラー
『草薙先輩に近づくな。死ね!』と書かれた手紙が一通。

『今日の放課後、校舎裏に来なさい。話があります。』と書かれた手紙が一通。

 カッターナイフの替刃付の手紙が一通。

「っ!」

 うかつな事に、オレは替刃付の手紙で指先を切ってしまった。

「陣、大丈夫か?…見せてみよ」

「ちょっと切っただけだ。大した事は…」

 そう言うオレの手を取り、絵理は傷口に口付けた。


 え。


 何やってんだお前。


 内心で慌てるオレをよそに、鞄からレースのハンカチを取り出し、オレの指に巻きつける。
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