純愛バトラー
「やってくれるじゃねぇか。優しくしてやろうと思ったけど、もう容赦しねえからな」

「最初からそのつもりなど無かったろうに。心にも無い事は言うものではない」

「お前、自分のおかれた状況解ってんの?
 よっぽど肝が据わってるか、それともただの馬鹿か、どっちだよ」

「前者のつもりだが? 体を弄ばれた程度で心まで屈服するほど、軟な精神は持ち合わせていないつもりだ」

「憎たらしい女だな」

「褒め言葉として受け取っておく」

 正直、男たちを煽ったところで何一つ状況は好転しないのだが、ここで弱みを見せないのは、私のせめてもの矜持だった。
 三人がかりで押さえつけられ、上の下着が強引に剥ぎ取られた瞬間。

 体か軽くなった。
 馬乗りになっていた男が私の上から消え、地面に転がっている。

 見上げると、怒りに燃えた陣がそこにいた。
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