純愛バトラー
「だから、一人で決着をつけようって?」

「うむ……。完全に裏目に出てしまい、余計に迷惑をかけた。……すまなかった」



「バァカ」

べしっ!


 言葉と同時に、オレはうなだれている絵理のおでこを叩いた。


「ぬぉわっ!」

 予想外の攻撃を受けて、さすがの絵理も悲鳴を上げた。

「あのなー、それは本来ならオレの役目だろ。嫌がらせの手紙も、あんな目に遭ったのも、原因はオレなんだよ。絵理は完全な被害者。責任感じる必要なんかねーんだよ」

 絵理は驚いたような顔で、オレの方をじっと見つめている。
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