恋*クル
*終業式*
とうとう……言ってしまった。
武人に告白したその日の放課後。
麗たちとカラオケに行ったあたしは、立て続けに演歌を熱唱してしまった。
いつもとは違うあたしに、麗と真千子は唖然としていて。
やけ酒でも煽りたい気分だったけど。
お酒なんか飲めないから、オレンジジュース片手に、おいおい泣きながら一部始終を話したんだ。
泣き上戸のオヤジのようなあたしに、麗たちは呆れもせずに、うんうんと頭を撫でながら話を聞いてくれた。
「まぁ……、素直になれなかった梓が悪いね」
話を聞き終えた麗が、ポッキーをかじりながら言った。
「でも、流れはどうであれ、告白しただけでもよかったんじゃない?」