恋*クル
いかにも、“なにか企んでいます”って感じのあたしの態度に。
武人は何かを察したらしく……。
「いやっ、俺、今日は同じクラスのヤツと食べる約束していて……」
ひどく焦って、その場を立ち去ろうとする。
「なに? あたしの誘いを断るの? ふううううん。いい根性してんじゃん」
脅しとも取れる、あたしの低い声を聞いて、武人がびくりと体を震わせて立ち止まった。
「いやっ、断るなんて……。うん、食べる、食べよう、一緒に!」
頭をボリボリと掻きながら、武人は引きつりながら無理に笑った。