恋*クル
*本性、現す*
放課後、あたしは英語の授業をサボったことで、たっぷりとお説教を受けた。
麗と真千子は、先生に対して上手い言い訳を、と頭を捻ったようだけど。
何も思いつかず、黙っていることしかできなかった、と謝ってきた。
授業をサボったのはあたしだし。
謝ったりしないでよ。
そう笑ったけれど、信一くんから聞いた話が、心の中に重く残っていて。
あたしはちゃんと笑えていなかったかもしれない。
「……信一に会ったんだろ?」
「……っ?」
職員室から出て、真っ直ぐに向かった靴箱。