恋*クル
「なによ、その言い方。上から目線みたい!」
やっぱり信じられなくて、あたしはツンとすましながらローファーに履き替える。
脱いだシューズを靴箱にしまおうとしたとき。
武人があたしの腕をぐいっと掴んだ。
「……たっ! なにすんのよ! ヘタレのくせにっ!!」
あたしに付きまとう武人。
でも信一くんは、まだ悦子さんを好きなんじゃないかって言ってた。
まるで、ないがしろにされているように思えて。
振り回されている自分がバカバカしくなって、あたしは反抗的な態度を取る。
「気安く触るなっていつも言ってるでしょ!? ヘタレはお断りなの!」
「……信一から、聞いたんだよな?」