戦国サイダー
あれ、いつにもなく毒づいてる、私。



そっちに歩いて行くのも躊躇われたので、ちょうど横にあったベンチに座って、何気なしに四人を眺める。


兄はまだしも、鬼虎が不釣り合い過ぎてちょっと可笑しい。



まあ兄がいるんだし、なんとかするだろうな、って思ったら。



赤いワンピースの人が、鬼虎の腕に自分の腕をからめていた。




あ、やだ。



なんで、ダメージもらってんのよ。



あんな奴どうでもいいじゃない、別に私関係ない……



……って、ええーーっ!!



自分に喝を入れるよりも早く、目に映ったのははらり崩れる赤いワンピースのおねーさん。


つい今までしなを作って鬼虎に寄り添ってたよね!?


てか私は見ましたよ!?



物凄い勢いで腕を振り払った鬼虎を!


 
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