戦国サイダー
強くはないけれど、雨は弱まることなく振り続けている。


雨宿りでもしてない限り、鬼虎は雨ざらし。


もし風邪でも引かれたらそれこそめんどくさい、保険証なんて持ってないだろうし。



あ、もしかして本当に帰っちゃった、とか?


やっぱりタイムスリップなんて嘘で、帰るところがあったりして。





……なーんて、都合のいい方にはもう逃げちゃダメかな。



あのとき、あの言葉が逆鱗に触れたのならば。



本当に、帰る場所が、方法がわからないんだよね、きっと。



第一どうやって来たのかも謎だし、私だって昼寝してるの見つけちゃっただけだし。



……帰りたいのかな、鬼虎は。



やっぱり帰れるなら自分の家に戻りたい、かな?

 
 
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