戦国サイダー
まあ居場所を知ってたら驚きだけど、と近くの木の枝に止まっていた雀を見ながら自嘲気味に笑うと、それが癪に障ったのか飛び去って行った。


やっぱり何気なく目で追うと、その雀は我が家の裏庭の方に……



裏庭、そういやあそこ道があった。



もうしばらくは歩いてないけれど、小さい頃兄と何回か探検に出かけたことがある。


獣道同然で……行き着く先はどこだったか。



もしやそっちに行ったのか、ありえないようで、もう他に探す当てもない。


ううん、探そうと思えば商店街とか行けばいいんだけど、そっちには行ってる気がしなかった。



女の勘?



「仕方ない、行ってみるか」



思いつきも案外当たるものだ、と溜め息をついて私は裏庭へと足を動かした。


 
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