戦国サイダー
「しかしお前は変なところを突いてくる」



はにかみを引っ込めて、鬼虎は呆れたように言葉を零す。



「変って」


「普通は今の話を聞いたら同情や慰めの言葉をかけるだろう」



空が藍色に染まってゆく、そろそろ星が輝きだすだろうか。



「……慰めて欲しかったんですか」


「いや、全く」



即答され、思わず笑ってしまう。


鬼虎も、合わせてほんの少し唇の端を上げた。





ああ、わかったかも。


 
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