戦国サイダー
十二帖 浅葱色
台所で洗い物を済ませ、ひとり茶の間に戻る。


夜も朝も早い鬼虎は、もう夢の中をご旅行中だろう。


まだ十時、とてもじゃないけれど私は寝れない。


特に見たいテレビがあるわけでも、やりたいことがあるわけでもない。


今お風呂に入っても寝るまでに汗かいちゃうだろうし……



ぼーっとバラエティ番組を見ながらサイダーを口にした。


鬼虎が買ったという、四ツ谷サイダー。



ちなみに食後試しに鬼虎に飲ませてみたら、案の定むせ返ってた。


感想を聞いたところ「酒の方が良い」と渋いお顔で答えられ。


「飲んでいい?」の質問には「勝手にしろ」と。



そんなわけで、炭酸が抜けちゃう前に飲んでいる。


やっぱり、夏はこれが好き。


 
< 211 / 495 >

この作品をシェア

pagetop