戦国サイダー
余程慌てたんだろうか、一階はあらゆる電気がつけたまま、茶の間を覗けば窓の鍵もしめていない。


その上西瓜も放置したまま、せっかくなのに蟻が湧いたら食べれない。


細かいことを言い出したら切りがないけれど、私が迷惑をかけたので、今回は何も言うまい。


取り敢えず必要のない電灯を消して、水分補給をしてからお風呂場へと進んだ。



案の定の結果に、溜め息が零れる。


予定ではもう少し先だったのに、最近色々あり過ぎて前倒しになったんだろう。


おかげで西瓜なんぞにあんな失態を見せたのか。


色々と嫌な気分は沸き起こるものの、もう起こってしまったことは仕方がない、とシャワーを浴びた。



少し熱めのお湯を浴びて、気分がリセットされる。



髪の毛を乾かす前に、何かお腹に入れて薬を飲んでおこうと脱衣所のドアを開けた瞬間。



「ぎゃあっ……むぐぐ……」



大きな人が立っていて、可愛げのない声が出たものの。


その人の手によって、それは見事に止められた。


 
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