戦国サイダー
「どうした」


「えっ、あ、何でもない。ちょっと何か食べようかな、って」



気になるような、でも夢って確か目が覚めたら忘れるような。


何のことを思ったんだかさっぱりわからないんだけど、思い出そうとしたって出て来ないんだろうし。



「なら儂にも何か用意してくれ」



鬼虎様はこんな感じだし。



うん、やっぱり夢なんかどうでもいいか、と私は先陣を切って台所へと足を踏み入れた。


続いた鬼虎は何も言わず茶の間に……と思ったら珍しく台所で足を止めている。



「……茶の間に行ってていいですけど?」



振り返って言うと、鬼虎は暫し視線を外してから「よい」とだけ答えた。


別にまた倒れたりしないのに、と思いつつ冷蔵庫を開ける。


適当に、すぐ食べれるもの……ということで冷ご飯でお茶漬けに。


冷蔵庫からご飯と梅干を、隣の戸棚からお茶漬けの素を取り出す。


やかんを火にかけ、ご飯はさっと水で洗って。


梅干しの種を抜き、汁椀にそれぞれを持って、お茶漬けの素をかけて。


沸いたお湯を注げば、はい出来上がり。


 
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