戦国サイダー
その手首が、はしっと掴まれる。



……なに?



テーブルを挟んで、ちょっと膝立ち状態の私の手首を掴む、胡坐をかいた鬼虎。



……この状況は、なに?



「体調は」


「へ? 大丈夫だけど? あ、でも薬飲もうかと」


「そうか」



いや、その質問はさっきもされましたよね?



私が怪訝な顔でもしてたのか、鬼虎はぱっと手を離してくれた。


その表情は複雑怪奇。


鬼虎さんと違って心眼なんぞ持ち合わせてない私には、何を考えてるのかさっぱりわかりません。



「何もない。茶を」



余計に意味がわからない、取り敢えずお茶は淹れますが。



物凄く読みにくい表情を浮かべ、鬼虎はそっぽを向いてしまったので食器を片づけて立つ。


 
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