戦国サイダー
今、鬼虎に掴まれたときは――?



突然だったとはいえ、振り払おうとした?



今日の夕方は? 私背負われて帰って来たんだよ?



それに、もっと前は。




私、わたし――


 


下腹部が、まるで主張するかのように鈍く低い痛みを送ってくる。


重くて、確かな痛みのリズムを奏でている。



顔が火照るのは、生理痛の為だと思いたい。


頭が痛いのは、生理痛のせいだと思いたい。



感情が高ぶるのは、初日で不安定だからだって。





「もう、騙せないだろ?」



不意に聞こえた声、台所の向こうの廊下には金色の髪の毛。


 
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