戦国サイダー
「相手、留学生なんだって?」


「……っ!」



ぎりぎりのところでミントティを飲み込む。



留学生って……


いや色々考えて言ってくれたんだろうけどさ、イメージ湧かな過ぎてびっくりだよ!



「帰る日も遠くないんでしょ? だったらもうちゃっちゃと行きなさいよ」



私の驚きは、夏梅ねぇにはどう映ってるのだろう。


むせる私の目の前で、お説教モードの顔でチーズケーキにフォークを刺す。


出来るだけ、兄のついた嘘がばれないように頑張ろう、うん。



「いや、でもさ……」


「でもとか、だけどなんてどうでもいいのよ。そりゃまた会えるかもしれないけどさ、大事なのは今でしょ。今行動を起こさなきゃ、後からじゃ遅いかもしんないよ?」



さばさばした性格には憧れるけど。


それがすぐ実行出来るほど、私はまだ人間が出来ていない。


 
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