戦国サイダー
「正確には明後日(みょうごにち)か」


「うん。あ……」



明後日、といえば夏祭りじゃなかっただろうか。



「女子(おなご)の浴衣を選ぶなど初めてだ」



着ていけるかな、なんて夢を見ていたら、意外な言葉が飛んでくる。


それがちょっとどころかかなり嬉しくて、顔に血が上っていくのがわかった。



「選んでくれたんだ」


「ダイも横にいたがな」



そりゃ虎がひとりで買い物出来るとは思わない。


今だってたまに近所のスーパーに連れて行くけど、私から離れることはないし。



それでも兄のアドバイスがあったとしても、何がいいかと考えてくれたなら、それはとても嬉しい。



だって何が似合うか考えて買って……





…………あれ。


 
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