戦国サイダー
十八帖 薄花桜
あれ……泣いてる……?
なんでだっけ? というかここってどこ?
涙を擦りながら周りを確認する。
横には大きなお屋敷、どうやら庭にいるらしい。
お屋敷を挟んで向こう側から、賑やかな音楽と楽しそうな声が聞こえてくる。
なんだろう、そう思って動かした足は重い。
まるで向こうに行くのを嫌がっているみたいに。
それでもなんとかお屋敷の壁に沿って歩き、そっと向こう側を覗いて見た。
綺麗な小紋と袴の男たち。
艶やかな着物の年配の女性がひとり、少し悲しげな表情で男たちを見ている。
馬には鈴や紐飾りがたくさん。
ああ、もしかして嫁入りとかなのかな。
ぼんやりと和やかでいて嬉しそうな人たちを見て思った。
それに比べて私は、裸足だし着物はぼろぼろだし、何してるんだろう?
なんでだっけ? というかここってどこ?
涙を擦りながら周りを確認する。
横には大きなお屋敷、どうやら庭にいるらしい。
お屋敷を挟んで向こう側から、賑やかな音楽と楽しそうな声が聞こえてくる。
なんだろう、そう思って動かした足は重い。
まるで向こうに行くのを嫌がっているみたいに。
それでもなんとかお屋敷の壁に沿って歩き、そっと向こう側を覗いて見た。
綺麗な小紋と袴の男たち。
艶やかな着物の年配の女性がひとり、少し悲しげな表情で男たちを見ている。
馬には鈴や紐飾りがたくさん。
ああ、もしかして嫁入りとかなのかな。
ぼんやりと和やかでいて嬉しそうな人たちを見て思った。
それに比べて私は、裸足だし着物はぼろぼろだし、何してるんだろう?