戦国サイダー
「お前は威勢がいいな」


「それはどうも。お褒め頂き光栄です」


「まあ、もう起きてんだから、自由だな」


「はいはい、さっさと起きて下さい、私もいい加減起き上がりたいんですけど……ってあれ」



きーっと噛みついていると、顔の上に影が落ちた。


いつの間にか、隣で寝ていた虎が。





真上?





これってピンチ?




右手は捕まえられたまま。


左手は自由かと思ったら、何気に膝で私の腰にしっかり抑えつけてるんですけど。



「ちょっと虎?」



一応声をかけてみるも、無視。



上の虎が妖しく艶やかに笑っても、別段ときめかない私。



うん、だって。



朝虎、キライ。


 
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