戦国サイダー
「あっちの方に待たせてあっから」
そんな声が聞こえたと同時に、綺が私の耳へと唇を寄せる。
「今なら神社の裏は人いないってさ。花火もよく見えるから、って。あと頑張れも」
虎にも聞こえないような声で言ってくれた綺の言葉に、息が止まる。
気まずい、なんて思った私は馬鹿だ。
綺の瞳を見ると、淡い光が宿っていて。
「がんばんなよー」
その声が、すうっと心に届いてくる。
なんだか、ここまでされるともう迷っている場合じゃないという気持ちになる。
さすが親友、だてに長年一緒にいるだけじゃない、感謝する。
「あ、でも神域を汚すのはナシね?」
……前言撤回。
きゃは、と笑ってから先に離れていた三人についていく綺に、いーと歯を見せる。
振り返った綺にもやり返され、それから由惟さんがちらっとこちらを見て、ひらひらと手を振ってくれた。
そんな声が聞こえたと同時に、綺が私の耳へと唇を寄せる。
「今なら神社の裏は人いないってさ。花火もよく見えるから、って。あと頑張れも」
虎にも聞こえないような声で言ってくれた綺の言葉に、息が止まる。
気まずい、なんて思った私は馬鹿だ。
綺の瞳を見ると、淡い光が宿っていて。
「がんばんなよー」
その声が、すうっと心に届いてくる。
なんだか、ここまでされるともう迷っている場合じゃないという気持ちになる。
さすが親友、だてに長年一緒にいるだけじゃない、感謝する。
「あ、でも神域を汚すのはナシね?」
……前言撤回。
きゃは、と笑ってから先に離れていた三人についていく綺に、いーと歯を見せる。
振り返った綺にもやり返され、それから由惟さんがちらっとこちらを見て、ひらひらと手を振ってくれた。