戦国サイダー
それから日時は過ぎ。


何も変わらない世界に、きっとちゃんと戻れたんだろうと気持ちが落ち着いてゆく。



部屋には兄が買ってきたインスタントカメラと、頑張って作ったアルバム。


たくさん写真を撮り過ぎて、でも一枚一枚ちゃんと覚えていて。


アルバムに収める度に、笑ったり、涙ぐんだり。



そして「誕生日プレゼントだー!」と兄から渡された、大きな写真。


ご丁寧に引き延ばしてくれちゃって、でもとっても綺麗な写真で。





私はアルバムと一緒に、戸棚の中へと大事に、大事に閉まった。


 
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