虹のかなた〜Second Love〜(実話)
五十嵐 正樹(イガラシマサキ)
三年前にお見合いで結婚して離婚した相手
温厚で誠実で優しくて、あたしには勿体ないくらいの人だった
でも、あたしが卓也から抜け出せずに卓也を忘れる為だけに結婚したから結果的に彼を苦しめ、傷付けてしまった
彼はずっと知っていた
あたしが卓也を愛してることを……
だから正樹は”別れ”をあたしに告げた
正樹なりの精一杯の優しさだった
”自分に正直にいきろよ”
彼が最後にあたしに言った言葉…
今でもはっきり覚えてる 別れの時、ずっと見えなくなるまで手を振る貴方に
”どうかこの先、貴方が笑っていてくれますように”と…ひたすら願った事を………
あの時のあたしには、ただ祈ることしか出来ない最低な女であり最低な妻だった