虹のかなた〜Second Love〜(実話)


『今日夜勤だったんか?相変わらず仕事中はキツイ目をしてんな!』


『寝てないからこんな顔なんです!!てか…何で正樹が??家の仕事継ぐんじゃなかったの??


あたしは不審者ではなかった事を看護師に伝え、主任室に正樹を入れた


『あぁ…家は兄貴が継ぐことになったんんだ。俺には必要ないってわけ!!ずっと建設関係の仕事に憧れてたからラッキーだったよ!自営業だと将来は決まってしまうもんやからな!』


たった二年近く見ていなかっただけなのに一回りも二回りも大きくなっているように感じた


真っ直ぐな目は卓也が夢を語ってくれた時のようにキラキラしていた


『そっか…。夢に近付けて良かったね!今からが頑張りどころじゃん』


『あぁ…お前の愛した人、卓也さんみたいになりたかったしな…』


『え……???』


真っ直ぐに話す正樹に、あたしは、わざと聞こえないふりをした




”卓也みたいになりたかった”








正樹との再会によって、あたしの行き先は迷路状態になるなんて思いもしなかった






神様


あたしお願いしましたよね?


正樹がこの先ずっと笑っていてくれますようにって……


届かなかったのですか?
教えてください……









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