虹のかなた〜Second Love〜(実話)
『お前の理想通りになってやるよ』
そんなあたしの意地悪作戦を真に受け卓也は変わり果てた姿であたしの前に現れた
7月20日
小さな街の大きな花火大会の日だった
『ドォーン』
と夜空一杯に咲かせた色とりどりの電光の花は、今でも記憶から消えないで残っている
短髪に真っ黒な髪に変身したどこか不自然な卓也の隣にあたしは居た
この日あたしは何故か素直になれた
『付き合ってくれるよな?』
真っすぐな卓也の瞳を見ながら
『うん…』
卓也となら必ず幸せになれると確信した
この先の運命など知らないあたし達は来年も再来年もこの花火を見に来ることを約束した