虹のかなた〜Second Love〜(実話)


卓也の家に着いた時は、智兄が来てから2時間も経っていた



『遅くなってすいません』


あたしは乱れた髪もそのままで玄関を開けた



『あらお疲れ様!!仕事大変ねぇ!!卓也待ちくたびれてるわよ!さぁ、上がって』


優しいお母さんの手があたしに触れた時、迷子になった子供がお母さんに会えた時のような安心感に包まれた




忘れてたうえに、遅くなってしまって卓也の顔まともに見れないよ…




あたしは卓也の仏壇に手を合わせながら、ひたすら謝った


『何してたんだよ!待ちくたびれたわ!』


そう言って卓也が怒っている気がした







リビングに入ると智兄の姿が見えなかった


『雅兄…智兄は?』


『煙草買いじゃねぇの?…にしては遅せぇな』









あたしはこの時、とてつもなく嫌な予感がした



何段も積み重た積木が少しずつ崩れ落ちていくような気がした


















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