純白小悪魔 [仮]













写真の中の2人は
いつまでも
変わることはない














それでも
この寂しい部屋に
残された写真のカズは
いつもより悲しそうな
笑顔に見えた















「…カズ…」














あたしは写真に
手を伸ばした














カズに触れてみても
温かみも何もない













あたしの呼びかけに
答えてくれる
こともなく
カズは笑顔を向けている














あたしはコルクボードを
握りしめた













コンコン













『ユキちゃん…
少しいいかい?』














.
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