Dark of Hearts
『まあ…どうでも良いけど、これはゲームじゃないんだぞ!!』

ケンゴはあまりにも楽しそうな二人に念を押した。

『でもさ、倒すって…俺らもケンゴみたいに武器が欲しいな〜』

タツキがそう言うと、レイラはタツキにシャインハートを渡した。

『これをケンゴみたいに耳にはめてみなさい』

『この変なイヤリングを?』

タツキは、レイラからシャインハートを受け取り耳にはめた。

『右手に力を集中するんだよ、タツキ』

ケンゴがタツキにやり方を教えた。

『んぐぐ…んぐ…』

タツキは力を集中したが何も武器は具現化されなかった。

『何にも武器何か出ないじゃんか』

タツキはレイラに尋ねた。

『…おかしいわね』

レイラは首をかしげた。

『…光…見つけた…消えろ』

4人が会話をしていると突然鉄パイプや金属バットやらを持った、30人程の人が集まって来た。

『おいっ!!ヤベェよ。30人はいるぞ』

タツキは周りを見回した。

『くそー』

ケンゴは力を集中し、シャインソードを具現化した。

『ケンゴ。頑張って倒してくれよ』

リュウトは人ごとみたいな事を言っていた。

『レイラ!!レイラは神のつかいだろ!?だったらどうにか出来ないか?』

ケンゴはレイラにそう言ったが、いつの間にかレイラの姿はなかった。

『レイラ!?おい、レイラどこ行ったんだ?』

ケンゴはシャインソードを構えながら周りを見回しが、やはりレイラの姿は何処にもなかった。

『レイラの奴、逃げやがったな〜』

ケンゴはタツキとリュウトを背に、向かってくる人たちをじっと身構えた。
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