Dark of Hearts
ガルちゃんの炎がレイラ目掛けて突っ込んで来た。

レイラは覚悟を決め目をつぶった。

ドバァーーー!!

突然、目をつぶったレイラは冷たいものが降り注ぐのに気付いた。

『えっ!?』

レイラは目を開け驚いた。

リュウトとケンゴが近くの消防署から消防車をパクって来て、ホースで勢いよくガルちゃんの炎目掛けて水を発射させていた。

『みんな…』

レイラがそう呟くとタツキがレイラに手を貸し、立ち上がらせた。

『レイラが例え神の使いだとしても、俺達は女の子一人を置き去りになんて出来ないんだよね』

タツキはニコッと微笑んだ。

『バ、バカよ…せっかくの逃げるチャンスを無駄にして』

レイラは呆れた。

『逃げるなんてカッコ悪いじゃんか。それにガルちゃんだか何だか知らないけど、あんな訳わかんないモンスターに殺されてたまるかってんだ!!』

タツキはガルちゃんをにらんだ。
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