Dark of Hearts
『何かお洒落じゃん♪』

タツキは左手首に巻いた虹色の紐を見て、浮かれていた。

三人がそうこうしている内に高校にたどり着いた。

『じゃあまた帰りなー』

タツキは3階の教室へと階段を上がって行った。

『ほな、また後で』

リュウトは2階の教室へと階段を上がって行った。

ケンゴは1階の自分のクラスへと入り、席に着いた。

ケンゴが席に座り窓の外を見ていると、クラスメイトのトモヤが近寄って来た。

『なあなあ、ケンゴ。巨大な大穴の事知ってるか?』

『またか…』

『今日は午前中授業だけだし、大穴を見に行かないか?』

『トモヤ…お前ってそういう訳分からないの好きだよな』

『なあ、行かないか?なあ行こうよ、行こうよケンゴ〜』

トモヤはケンゴの肩を揺すった。

『分かった、分かった行くよ』

ケンゴはあまりにもしつこいトモヤに、仕方なく付き合う事にした。

そんなやりとりをしていると、チャイムが鳴り先生が入って来た。

『おーい、お前らさっさと席に着け。テスト始めるぞー』

先生はテスト用紙を配り始めた。

『…おおっ、昨日勉強した所がバッチシ出てる』

ケンゴはテストをやり始めた。

『終わりっと…』

ケンゴは30分程でテストを済ませ、机の上に頭を起き眠った。



光の者よ。…聞こえる?

あたしの声が聞こえる?

聞こえ…。



ケンゴがふと目を覚ますと、先生がケンゴをにらんでいた。

『おい、ケンゴ!!お前いつまで寝てる気なんだ。お前が寝てる間にもうテスト全て終わったぞ!!』

『えー!!!!いつの間に!?』

ケンゴは知らない内に3時間も眠っていたのだった。
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