Dark of Hearts
『うっ!!』

リュウトは髪の毛で首を締め付けられ息が出来ずもがいていた。

『リュウトー!!』

ケンゴはリュウトを助けようとしたが、カオリ先生の刃と化した髪の毛が攻撃してきて、リュウトに近付けずにいた。

キィーン!!キィーン!!

キィーーーン!!

『ハッハハハ。早く助けないと死ぬぞ!!』

カオリ先生は高笑いをした。

『く、くそー…早く助けなきゃ…』

ケンゴはリュウトの様子を気にしながら、刃と化した髪の毛をシャインソードで受け止めていた。

『うっ…』

ケンゴは時間のない焦りと、リュウトを気にしすぎて油断し、右太モモ辺りを刃と化した髪の毛で斬られた。

『ハハハハ、血の色は美しいわ。もっと見たいわ』

カオリ先生はそう言って、刃と化した髪の毛を伸ばし、足を傷めたケンゴに勢いよく攻めてきた。

『ケ…ンゴ…』

リュウトは息が出来ない苦しみの中、薄く開いた目でケンゴの様子を見た。
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