Dark of Hearts
タツキがドアを開けるとピアノの上に銀髪で、全身を黒いフードで身に纏った男が座っていた。

『よっ、久しぶり』

銀髪の男はタツキに声をかけてきた。

『久しぶりって…アンタ誰だよ?』

『おいおい、スザクだよ。忘れたのか?お前の兄貴をさ』

『スザク?…兄貴?…俺には兄貴なんていない』

タツキはスザクを睨みつけた。

『何言ってるんだよ、“ダクト”酷いな』

『ダクト?』

『おーっと、“ダクト”はこっちの世界じゃ“タツキ”って名前だったな』

スザクはタツキには理解できない事を言っていた。

『な、何訳のわかんない事言ってるんだよ。俺はダクトでも、アンタの弟でもない。タツキだ!!』

タツキはそう言って最後の光ボールをスザクに投げ付けた。

しかし光ボールはスザクに当たる寸前に弾けた。

『セブンコードの俺にはそんな子供だまし何か通じないよ』

スザクは不敵な笑みを浮かべた。
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