Dark of Hearts

☆謎の女性レイラ☆

『何なんだよ…コレ』

ケンゴにとって有り得ない事ばかりで困惑していた。

そんなケンゴの元に、3人の鉄パイプを握り締めた男が、不敵な笑みを浮かべながら近寄って来た。

『ふ…ふふっ…光…消えろ』

3人の男たちはケンゴに襲い掛かって来た。

『うわぁぁぁー!!』

ケンゴは目を閉じ歯を食いしばった。

ボォォォーン!!

ケンゴは突然鳴り響いた音を聞き、恐る恐る目を開けた。

『…ア、アレ!?』

ケンゴが目を開けると、3人の男たちは倒れて気を失っていた。

『やれやれ…ねぇ、君大丈夫?』

ケンゴはその声のする方を見ると、一人の長い黒髪で女子高生の制服を着た女性が宙に浮いていた。

『と、と、と、飛んでる!?』

ケンゴは宙に浮く女性を見て腰を抜かした。

『ねぇ、街の人たちみんな変でしょ?』

女性は腰を抜かしたケンゴの周りをフワフワ飛んだ。

『宙に浮いてるあなたのが変だよ!!』

『あら、そう。なら下りるわ。よっと』

女性は地上に下り、ケンゴを起こした。

『あのー…一つ良いかな?』

ケンゴは恐る恐る女性の目を見た。

『何よ?』

『あなたは一体何者?』

『あたし?あたしはレイラ。神の使いよ』

『か、神の使い!?…神の使いが制服着てる訳ないよ。冗談キツイよ』

『ああ、これは体を借りてるからよ』

『はあ?体借りてるって…意味不明だよ』

『まあ、そんな事はどうでもいいわ。それより邪魔者が寄って来たわよ』

レイラのその言葉を聞き、ケンゴが後ろを振り向くと、金属バットを持った一人の男が、不敵な笑みを浮かべて近寄って来た。

『えー、また変なの来たよ』

ケンゴはもううんざりしていた。
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