ひまわりとタンポポ



俺は練習が終わると誰とも話さずグラウンドを出た。
「はー…」

小さくため息をした後、俺は行き先も決めずただ歩きだした。最初は学校裏を通り、次に小さい頃よく来た公園、ベンチに滑り台、いろんな所を子供みたいにベタベタ触って歩いた。


「懐かしーなぁー…」

ちっちぇー頃よく親父に連れて来てもらってたっけー…。


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「お父さん!!見て!!僕逆上がり出来たよ!!お父さん!!見て!!」

「おー!見てたよ!もっかいやってみ」

「うん!」

…ーグイッ!!

「優太…!毛虫ついてる…!」

「えっっっ!?」

ードンッ!!

「優太!!」

「あっ…!」

「〜っ!!いった〜!!」

「も〜!!優助!!優太に意地悪しちゃ駄目でしょ!?」

「…ごめんっ」

「お父さん!!優助泣いてる!!」

「なっ…いてな…っぃい」

「よしよ〜し!!優助泣くな!!男の子は強くなくちゃだめだぞ〜」

「…っうん!」

「じゃあ優助!!おっきくなったらまた2人で逆上がりしに来よ!」

「そん時は絶対俺の方が上手になってるもんねっ!」

「お〜!じゃあお父さんも一緒にいいか!?」

「「うん!!」」

「お母さんもねっ!」

「じゃあ約束!!」

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