SECRET☆HONEY‐秘密の彼女‐
新斗-Side-


俺は、マネージャーの言葉を疑った。



「ドラマ…ですか?」


「そうだ、相手役は………確かリンカと言っていたな」



嘘だろ?


いや、嘘だと思いたいだけなのかもしれない。



あんな事があった後だし…。

一番心配なのは、同じ学校にいる俺のファン。



正体がバレたのにドラマなんかやったら、絶対騒ぎになる。



これ以上、周りに迷惑を掛けたくない。


幸いまだリンカの正体はバレてないから…

それだけが唯一の救いだ。


嬉しい気持ちと一緒に

真っ黒な不安も心を侵食していく。




「もうすぐ打ち合わせだから準備をしておけ」



「………」



「ニイト?」



「俺、やっぱり――――………」




出来ない。



これ以上、迷惑を掛けたら
人を傷つけることになったたら……









やっぱり俺には無理だ。








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